ひなぎく保育園開設のご案内

 このたび2023年4月に、ひなぎく幼稚園の一室に小さな保育園が誕生しました。 小規模保育園のよさを存分に生かし、子どもの成長と保護者を支える使命を細やかに果たしてまいります。一人ひとりの生活と人生を重く受け止め、保育士一同、日々の積み重ねを大事にする保育を行います。
 地域の子どもたち、保護者の皆さまとの出会いを心待ちいたしております。

保育園の基本方針

保育理念

一人ひとりの子どもが心身ともに健やかで、日々の生活に喜びを見出せる生育環境を実現する

保育方針

❍ 好きなあそびを見つけ、そのあそびに熱中できるよう、子ども及び家庭の個性の理解に努め、子どもの自己発揮の実現に専心する。
❍ 保育者の個性を生かし合う保育体制の構築を常に目指し、協力して援助のあり方、環境構成の工夫を追求する。
❍ 子どもを中心として保護者、地域の人、職員の温かく建設的な関係性の構築に努める。

保育目標

❍ 「じょうぶな身体」「優しい心」「賢い頭」を育む
❍ 環境への関心、環境との安定した関係を育む
❍ 生活を創り出す力を育む



3月の保育

0才児のあそび

1月に入園した0才児の坊やが、年長児の見よう見まねで車を押し始めました。この車は保育者の手づくりで、年長児たちは人形を乗せたり、スーパーのカートに見立てたりしてあそんでいるものです。今も保育者がことばを添えて、0才児のあそびに意味づけをしていますよ。

粘土あそび

1才児が粘土と熱心に格闘しています。保育者が子ども一人ひとりに合った硬さの粘土を選んでいるのです。ちぎったり、2つの塊を1つにまとめたり、まだぎこちないけれど、自分の手で環境に働きかけると環境(物)が変化することを体験しています。驚きから手ごたえに移行してきました。

お人形を寝かしつけ

1才児が仲良しの人形たちを寝かしつけています。動いているので写真はブレてしまいましたが、とても優しい手つきですね。いつも彼がこうしてもらっているのでしょう。生活経験がこんな細部にもあそびに表れます。これを見て、保育者は彼の中で何が育っているのかを読み取りながら、人形が眠りにつけるよう静かに笑顔を送っています。

ガオー

ある2才児が恐竜に関心をもち始めたのは数カ月前でした。保育者は恐竜をテーマにお絵描きをしたり、恐竜ごっこに興じたり、一緒に恐竜の世界をつくってきました。今度は本当に子どもたちが恐竜になれるよう、大型製作をしたようです。恐竜になりきってガオーッ!と小さい子を驚かせました。驚いた小さい子は、保育者に勢いよく抱きついています。こんな時、先生は安全基地になるんですね。おやおや、先生が倒れちゃってます。

2月の保育

雪が降りました

「これ、なーに?」と心が動く初めての雪である子どももいます。「冷たいね」「ここはフワフワ」など、保育者の言語表現が子どもの知覚と重なって、「ああ、そうね」と思いながら、少しずつ雪と戯れだしました。ずいぶん大きな雪だるま、保育園に連れて帰りたいと駄々をこねたのは誰?

輪になって

お友だちと一緒であることが嬉しくなって、自然に2人が手をつなぎました。「わたしも」「ぼくも」と輪がぐんぐん大きくなって、こんなにたくさん、みんなお友だちだねという気持ちを共有しているようです。4月から、泣いたり笑ったり怒ったり、一緒に生活してきたお友だちとの仲間意識が育ちました。そういえば、先生は輪にいませんね。

ひっぱれひっぱれ

草を抜こう、あれ、抜けないな、草って強いんだね、引っ張れ引っ張れ。そうしたら「ぼくもやる」「私も引っ張る」と集まってきて、みんなで「うんとこしょ、どっこいしょ」・・・やっと草は抜けました。どこかで聞いたお話に似てますね。ひなぎくの行事は、保護者に魅せるために練習に練習を重ねるのではなく、子どもたちの園生活の内側を保護者に垣間見てもらう方針で行います。保護者会での『おおきなかぶ』は、こんな経験から着想したんですよ。お楽しみいただけましたか?

1月の保育

0才児を迎えて

1才児たちは少し生活意識が変わってきたようです。この人は自分より小さく幼いとわかっていて、おもちゃを取られたくはないけれど、優しくしてもあげたい、ジレンマが芽生えてきました。

給食の風景

給食の風景。手前が1才児、奥が2才児です。写真ではわかりにくいのですが、1才児は保育者が食事介助に徹しており、2才児は「おいしいね」と一緒に味わって食べています。
食事はお腹に栄養素を入れる側面と、好きな人と共に味わう嬉しさ、楽しさの側面があります。ひなぎくの給食は、毎日を食育にするよう、保育者が2方向に気持ちを配ります。

12月の保育

自分の家

保育室に大きな家ができました。子どもの遊び方を見ながら保育者がだんだん改築、増築したのです。中に入って一人の時間をもったり、お店を開店する子もいます。みんなにとってここは「自分の家」になっているようです。

2才児の知性で遊ぶ

2才児が何やら考えて作っています。どうやらクリスマスツリーをイメージしているらしい。イメージを見える形として実現する遊びが、見られるようになりました。こうなると保育者は、様々な素材を研究して準備していきます。おやおや、「ぼくも」ともう一人、触発されてツリーを作り出しました。「同じことをやってみよう」も2才児らしさです。

11月の保育

1才児のお店やさん

1才児が初めて自分でお店を開きました。お散歩で行った公園で、どんぐりやさんが始まりました。幼稚園のお兄さんかお姉さんがやっていたのでしょうか。

ぼくもやる

お客さんだった男児が、今度はお店の側に立ちました。面白いことはすぐに広がります。写真の奥、女児の隣にもう一人いるのがわかるでしょうか?2人のシマシマどんぐりやさんです。

お店やさんが品物を渡すんだよね

ちゃんとお客さんの手にどんぐりを渡しています。役割の理解と遂行、そして役割の交代が見られたお散歩でした。

10月の保育

公園でウトウト

秋の気持ちのよい天候の中、公園で遊び疲れた1才女児が、「あたし、ねんねする」とばかりゴロンと寝そべりました。草の香りがするかな?

トントンしてちょうだい

ご指名を受けた紳士が、「いい子、いい子」と寝かしつけてくれています。優しい手つきですね。

どうした、どうした

そこへ2才児たちが寄ってきて・・・騒がしくなりましたよ。
ねんねしたいのに。

トントンしてますか?

お姉さんたち、ねんねのお手伝いですか?
起こそうとしてますか?

ねんねの輪

僕も疲れちゃったの。
お姉さんもですか?

今度はあたしが

やってもらって心地よかったことは、頼まれなくてもやります。こんなふうに、優しい手は増えていきます。実は、日頃の担任の保育がこの輪の端緒をつくっているのです。「優しくしてあげて」なんて言っていませんが、子どもたちが自分の感性と判断で、自分の手を優しくするようになる保育です。保育で子どもの育ちは全く違うものになります。

9月の保育

沢山あそんで一休み

猛暑のかんかん照りを避けながら、広い園庭で1才児らしい探索を楽しんでいます。汗もたくさんかくので、こまめに水分を補給します。 先生の膝の上を独り占めして寛いでいる子、先生に何か「みて」と訴えている子、みんな先生がいれば自分らしく過ごせます。
冷たいお茶を飲んで「おいしかったね」「気持ちいいね」とまた園庭に飛び出しました。どうやら先生と一緒に鳥さんに変身しているようです。おや、顔を隠した鳥さんもいますね。

8月の保育

今回は、いつも登園児の少ない土曜保育の様子をご覧ください。
この日は2才児1名の保育で、担任の先生を独り占めでした。

先生が心配してる

先生は、お椀を倒さないか少し心配し、手伝いの手を出そうかと考えています。顔は笑顔を崩しません。

みてて。できるから。

あ、上手にお椀を口に運びましたね。先生も見守る体勢に戻りました。

ほーらね?

せんせい、心配いらないよと言っているみたいな表情です。和やかな、ゆったい流れる時間の中で、落ち着いて食べる給食は、美味しさもいつも以上、そして道具の使い方も先生の眼が行き届きます。

せんせい、お花みつけたよ

お散歩の途中で、風が落とした可愛らしいお花を拾いました。先生と手をつないでお花を持って、お話しながら歩く道は景色もきれいに見えるものです。

公園の遊具で

手形を見つけて両手を当ててみました。「おーきい」。何気ない行為から「大きいー小さい」を身体に感じ取ります。

私もやる

先生が、用意していったシャボン玉を吹いてくれました。もちろん、自分でやりたくなります。2才児だもの。シャボン玉のはかなさが、息遣いの繊細な調節を教えてくれます。

7月の保育ー2才児ー

せんせいとブランコ

先生とブランコを楽しんでいます。2才児は自分でできることを生活の中で発揮したい意欲が芽生える一方、安心の源である先生と一緒であることをも望みます。2才児はとても繊細で複雑です。この写真のように、ひなぎく保育園は、一人ひとりの安心基盤を決して脅かさないことに細心の心配りをしています。

わたしもやりたい

友だちが遊んでいると、自分もやりたくなるのが、これまた2才児の特徴です。ほら、ブランコの楽しそうな声を聞いて、やりたくなったおこさんが「〇ちゃんもやる~」とやって来ました。「今□ちゃんが乗ってるから、ここで待っててね。前に出ると足がゴーンとぶつかって痛くなっちゃうから」と言われたとおり、ちゃんと線の外側で待ってくれました。自分がやりたい遊びは、他の子にとっても魅力があることを、こうして知っていくのです。

わたしの番

待っていたら自分の番がくると信じられるようになれば、自然と待てるようになります。待った甲斐のある楽しさを、保育者も実現するようかかわります。楽しいね。気持ちいいね。

6月の保育

苗と一緒に大きくなあれ

プランターに野菜と花の苗を植えました。
きゅうり、オクラ、ひまわり・・・「なぜオクラなの?」と思う方もいらっしゃると思いますが、子どもたちとあそびに使うことを考えています。何をするのか、ご期待ください。

じょうぶな足になってきた

1才児が走っています。どうやら先生がどこかへ行こうとしているのに気づいて、追いかけているようです。足を使って、頭を使って、1歳児らしい成長が毎日みられます。

「何してるの?」

2才児のお兄さんも加わって、先生を見つけ出しました。
園庭で使う道具をせいりしていたようです。1才児は先生と一緒にいたくて追いかけるのですが、2才児になると何をしているのか興味を持ちます。そして・・・

「ぼくもやる」

自分もやりたくて、先生の真似をします。ご家庭でも見られる姿だと思いますが、ご家庭では必ずしも「どうぞ」と言えない状況もありますね。
保育園では、「やってみたい」を可能な限り「よし、やろう」にしていきます。物と様々にかかわって、重さ、厚さ、冷たさ、温かさ、感触などを知っていくからです。それが、世界の広がりそのものです。
あ、1才児ちゃんもやってみるようですね(笑)。

5月の保育-2歳児-

ご馳走つくるね

お料理が始まりました。お鍋に何かたくさん入れましたね。先生が「オタマで混ぜるの?」と尋ねています。

スープになった

先生がお鍋をかき混ぜると、お鍋の中味がスープになります。子どものイメージを察知して、先生が実現のお手伝いをしています。

レストランになった

お友だちがやって来て、レストランになりました。先生と遊んでいたら、いつのまにかお友だちと繋がるんだね。 一緒に遊ぶと、もっと楽しくなるね。
2歳児は気の合う友だちができ始めます。一緒にやりたい気持ちが 芽生えています。先生がいると、自然に穏やかに子どもたちが出会えるんですね。

5月の保育ー1歳児ー

せんせい、見て

棚からおままごとに使っている鎖状のチェーリングを見つけました。大好きな先生に、まず見せます。

羊さんも見てるよ

先生は子どもと笑顔を交わしてから、「メエメエちゃんも見てるわよ」とお友だちを連れてきました。

それじゃあ、アーン

仲良しのメエメエちゃんに、お食事をあげることにしたようです。
先生がいるから、あそびが広がり、お友だちとも落ち着いてかかわれるようになっていきます。1歳児には、先生が安全基地となり、あそびの共有者にもなります。

ひなぎくの保育、始まりました

せんせい、まてぇ

何やら先生を追いかけていますね。追いかけっこしているのかな。

葉っぱでコチョコチョ

追いかけっこではありませんでした。さっき園庭の隅にしゃがんでいた時、どうやら葉っぱを見つけていたようです。小さな可愛らしいお花もついています。

それじゃ、せんせいも

振り向いた先生もコチョコチョされて嬉しそうですね。先生だってコチョコチョ返ししました。一緒に笑い合って、昨日よりもっと仲良くなりました。

なにがはじまる?

先生がお部屋から、何か手に持ってお庭に出てきました。「なんだ、なんだ?」の輪が広がります。この後、シャボン玉と追いかけっこしましたね。

せんせいにだっこ

たくさんあそんで、お腹がすいたわね。抱き上げた先生はわかってますよ。今日はママがもうじきお迎えに来るから、おうちで美味しいお昼を食べようね。

入園説明会

3月11日、第1回入園説明会を行いました。ひなぎく保育園を初めて訪れた親子が集まりました。なごやかな空気が創り出されたことで、この保育園を拠点として新しい生活を構築していくことへの不安が軽減されたようです。

保育園たんけん

パパに抱っこされて玄関を入った時には想像できなかったほど、職員の笑顔に誘われて旺盛にあそび始めました。パパとママがいることを確信できているので、安心して探索できます。これからは、この先生も貴女の安心できる居場所になりますよ。よろしくね。

「はじめまして」のお友だち

物や目新しいお部屋には精力的にはたらきかけますが、他児には少し躊躇があります。でも、先生やパパが一緒にいてくれたら、「はじめまして」の出会いが嬉しい経験になります。これから一緒にたくさんあそぼうね。